「目の前にあるものすべてを実現しようとすると、自分の手と金工の技法を使って、それらを“ 標本”にしなければいけないと思っています。」 夢に出てきた島を再現する金工のアクセサリーブランド「 Mengko Jewelry Studio 湖央標本」の始まりは、主宰である孟珂が子どもの頃に見た夢です。 ターコイズブルーの湖の真ん中には、湖央島と名付けられた島があります。孟珂が探検家として、島に残された伝説を探究していました。夢の中に出てきたきのこや神獣、精霊、幸運の花がすべて孟珂のインスピレーションになりました。 「もしあの夢の場所が自分しか到達できない場所であれば、自分が持っている何かの力ですべて記録するのが私の使命だと思います。」湖央島の生物は孟珂の手を通して生まれ変わることを楽しみしていますが、夢のことを金属のアクセサリーで再現するのはとても難しく、制作過程の焼成や研磨も、決して夢のようなロマンチックなことではありません。それでも孟珂は没頭しました。彼女の創作核心である「夢」の他にも「美学」と「実用性」も加わり、完璧なデザインバランスを目指しています。 「 Mengko Jewelry Studio 湖央標本」が儚い夢を強靭な金属で形に。言葉では言い表せない“夢を見るのを恐れないで”ということが、彼女が伝えたいことです。なぜなら、すでに夢から現実に化した美しいアクセサリーが、湖央島であなたを待っているからです。

「バッグを作るなら、台湾でバッグなどの工芸が盛んな地、“大甲”でなければ！」 台湾・台中の大甲を拠点とする帆布ブランド「一帆布包」。30年前に多くのブランドが材料費の安い工場や人手を求めて海外に出て行く中、創設者である老獅は「生産、デザイン、製造をすべて現地で行う」というロマンとこだわりを持って台湾に留まることを選び、「一帆布包」の基礎を築きました。 30年が経ち、「一帆布包」はOEMからオリジナルブランドに転身し、老獅が経験を積み重ねてバッグ作りの技術を磨き、帆布その道一筋でやって来ました。シンプルで美しく、実用的なバッグは、細部まで精巧に作られ、幅広い年代で持つことのできるデザインになっています。何十年もこだわった技法で「一帆布包」の製品には、従来のものとは異なり、表情のある温かさが感じられます。 「一帆風順、風調雨順（順風満帆、五風十雨）」は物事がうまく順調に進みますように、という意味で、一帆布包の名前の由来であり、使い手への祝福でもあります。この優しい気持ちは今でも後代に引き継がれ、台中の大甲での美しい風景となっています。

「世の中には、言葉で表現しなくてもいい表現方法があるということを信じますか？」 若手デザイナーたちが共同設立したファッションブランド「TRAN 泉」は、服は人が自分を表現するための最もベーシックな手段であり、美学を伝えるために重要なものでもあると考えてきました。彼らの創作の核となるものは、人の本質に迫り中性的かつシンプル、包容力のあるデザインです。洗練されたスタイルは一度見たら忘れられないことでしょう。 「TRAN 泉」は設立当初、たくさんの試行錯誤を繰り返し、自分たちのスタイルを確立し、その後も限界を越え続け、“自由なファッション”をデザインすることに専念してきました。彼らのデザインには無駄な剪裁がなく、洗練されたフォルムとスマートなシルエットを強調しています。 袖を通した時の快適さや動きやすさを追求するために、機能的で肌に優しい生地を使用し、特殊なカッティングを用いてフリーサイズのユニセックスな服を創り出しています。“ジェンダーレス”を通して、服の寛容性を広げることが「TRAN 泉」の自由に対する定義であり、彼らの自由への挑戦でもあります。 服を通して、“自然で自由な姿を人に表現することができる”という彼らの信念。ブランド名の「TRAN 泉」のように、連綿と続くことに期待しています。

「私たちは都会で育ちましたが、山奥の茶産地に行き着きました。」 台湾大学の学生で共同創業した台湾茶ブランド「Sanpuku 山不枯」はウーロン茶の伝統製法を研究し、お茶農家と提携しながら、親身に茶畑を管理して、環境にやさしい農業の新しい概念を地元の農家に広めてきました。他にも茶産地でワークショップを行い、都会の人々に台湾の茶葉や自然の美しさを身近に感じてもらえるような活動も行っています。現在は中華圏で最も有名な映画賞・金馬奨のセレモニーでもそのお茶が使われているほど、台湾を代表する、有名茶葉ブランドになっています。 台湾・坪林の土地で、環境にやさしい方法を用いて、純粋な台湾茶を栽培している「Sanpuku 山不枯」は、茶畑を周辺の森と繋げて新たな生態系を作り上げました。昆虫や鳥、植物が再び繁栄できるように力を注いでます。その他にも、「拼圖喵中途之家（保護猫の組織）」と提携して「Sanpuku 山不枯」の茶畑を、猫の排泄物を堆肥化する実験基地として採用し、野良猫の自立を支援すると共に、相互における経済の活性化も目指しています。 最初は自然や土地に疎い、お茶に関する専門知識もなかった若者たちが、失敗を恐れずいろな挫折を乗り越え、「産業と生態」の両方に考慮した多角的なビジネスモデルを見出しました。一歩ずつ茶産地の新しい在り方と、その土地ならではの味を作っています。

「心の底から好きなことをしているだけです。楽しくものづくりをし、楽しく故郷に帰れるのが一番大事。新しい物語を作ろうとするのではなく、ただそれをシェアしたいのです。」 ブランド名の「Kamaro'an」は台湾原住民のアミ族の民語で「生きる場所」という意味です。部族の職人たちは、部族文化の長い歴史を受け継ぎながら、土地や季節の変化に合わせて作品を作っています。台湾の山と海に最も近い場所で、目の前の作品と向き合い、洗練された実用性の高いインテリアアイテムなどを丁寧に手づくりしています。 「Kamaro'an」は身近な素材をインダストリアルデザインに落とし込む手法を使ってブランドの礎を築きました。彼らは真面目さ、根気強さ、最善を尽くすことの大切さを大切にし、たとえ高度な技術やデザインに関する知識がなくても、興味があれば部族の誰でも「Kamaro'an」チームに参加できることにしています。若者が加入することで、伝統の工芸技術をしっかり継ぎつつ、原住民の工芸文化をさらに発展していきます。 手仕事を通して古くから伝わる部族文化を後世に伝承したいとの想いを込め、「Kamaro'an」が生み出したのは作品だけでなく、その部族に対する強い“絆”でもあります。そのような故郷への温かい想いや愛情の詰まったデザインは、実は「Kamaro'an」から長らく故郷に帰ってきていない部族の若者に、“いつか故郷に戻ってくるのを待っているよ”というメッセージも込められているそう。

「書くというのはただの表現手段の一種であり、その言葉こそ私が伝えたいことです。」 「iamhandtonight 今晚我是手」の主宰である季禎は、文字と映像を中心に作品を発表することが多く、筆を通して旅に出たように、思いを馳せながら筆を紙の上で自由に走らせ、次から次へと心に響く言葉を書き留めてきました。 子どもの頃から書道を習っていた季禎ですが、いわゆる正統派の書をなかなかうまく書けず、字が汚いと何度も親から叱られてきました。しかし、少し反骨精神を持つ季禎にとって、創作というのは、決して主流に合わせる必要がなく、“書く”こと自体は形を超えた意味が含まれ、自分を癒やす過程でもあると考えるようになりました。彼女は人それぞれの経験で生まれたさまざまな感情に興味があり、人の考えを観察することで、人との付き合いを言葉にし、見てもらう人々からの共感を呼びかけていました。 「iamhandtonight 今晚我是手」が書いたのは青春時代へのささやきであり、成長していく中で感じた痛みや喜びでもあります。彼女は非主流の筆づかいで情景、記憶、涙、笑顔の種をまき、すべてをやさしい文字の花として咲かせます。一字一句で、その心の中に秘めていたものを、やさしく書き出してくれます。

「彼らは単に服をデザインするだけではなく、少女から大人の女性へと変化していく過程を、デザインを通して表現したいと考えています。」 香港のインディーズ・ファッションブランド「ロイソプ・ガッカイ」は2014年に設立されました。ブランド名となった「ロイソプ・ガッカイ」はノルウェー語の“きのこ”と日本語の“学会”を組み合わせたもの。シンプルなカッティングと奇抜でかわいいスタイルは「ロイソプ・ガッカイ」のメインコンセプトです。 「ロイソプ・ガッカイ」は設立当初から大きな注目を集めています。世界中のファッションリーダー、歌手のレディー・ガガや台湾のアーティスト魏如萱（Waa Wei）も公の場で着用したことがあります。「ロイソプ・ガッカイ」のブランド理念は、ファッションは服だけではなく、美的な表現でもあるということです。 独自のファッションデザインを用い、18～19世紀のカッティングや生地の作り方を参考しながら“ミニマル”と“グロカワ”の要素を取り入れ、かけがえのないクリエイティブ作品になっています。 大人が憧れる“ミニマル”と天真爛漫な子どもが好きそうな“かわいいさ”。一見矛盾しているようですが、「ロイソプ・ガッカイ」の服ではその絶妙なバランスを表現しています。ファッション業界の中でも独特のポジションを持つ「ロイソプ・ガッカイ」の服を身につければ、18～19世紀のヨーロッパのヴィンテージ・ムードを再現することができます。

「遊び心満載のデジタル製品を生活必需品に！」 香港のクリエイターチームが生み出したデジタル製品ブランド「Thecoopidea」。ブランド名は“コラボレーション（cooperation）”と“アイデア（idea）”のふたつの単語が組み合わせて付けられました。“おもしろいアイデアはコラボレーションから生まれる”が「Thecoopidea」のメインコンセプトであり、そのため、彼らは違う分野や業界とのコラボレーションを積極的に行い、アイデアを磨き、より革新的なデザインを作ってきました。 ブランド設立以来、「Thecoopidea」は鋭いビジネス感覚と絶え間ないクリエーションで、数々の話題性のある製品を生み出し、業界に新たなインパクトを与え、国際にも大きな注目を集めています。デジタル製品特有の機能性重視の見た目も、彼らには存在していないように、自由なデザインを次々に世へ出してきました。常に新しい色や形を取り入れ、試行錯誤を経て、ジェンダーレスに好まれる“機能性”と“スタイリッシュさ”を兼ね備えた「Thecoopidea」のワイヤレス充電器とワイヤレスBluetoothヘッドホン。耳でも目でも楽しめる新しいアイテムをにこれからも作り続けていきます。

「昔ながらの香港ムードを再現しつつ、時代に沿った新しい価値を創造します。」 香港のレザーブランド「The Lederer」の名前は古英語のLeather Maker （革職人）を意味します。地価の高い香港で工場を運営するのは非常に難しく、現在でも運営している老舗レザー製造工場はたったの2社。そのうちの1社は、「The Lederer」のデザイナーが所属していた30年の歴史を持つ「香港瑞興レザーファクトリー」です。 「The Lederer」はレザー専門店として、上質なレザーの素材や既製品、DIYキットの販売のほか、カスタムサービスやワークショップも行っています。また、レザー愛好家が交流できる場所にもなっています。 “環境に配慮する上質な素材”は「The Lederer」のこだわりであり、海外から輸送する時の二酸化炭素排出量を削減するため、彼らは輸入素材を使わず、代わりに地元の解体場を使って革を作ります。 皮革製造は快適な環境が少なく、業界自体も厳しい状況の中、「The Lederer」は専門知識や高度な機械技術、素材を見極めてきた目利きで好評を博し、輸入の皮革製品を凌いで、香港の製造業界を改めて盛り上げています。

「人生の中で、一番大切にしたい瞬間や、絶対に忘れたくないことはありますか？」 ロマンチックなギリシャ神話を基づいて創作するフラワーアレンジメントスタジオ「The Flower Company」。ドライフラワーを使ったアレンジメントが得意な彼らは、ドライフラワーはまるで時間を止める鎖だと考えています。これまで、多くの人々の美しい瞬間にドライフラワーで華を添えてきました。 花は私たちが想像するより、はるかに人類に大きく貢献している、と彼らは考えています。文化、芸術、装飾、香り。花が佇んでいるだけで、その場が華やぎ、魅力的な雰囲気が漂います。「The Flower Company」は花を生活に取り入れ、さらに文化や歴史とつながることでフラワーアレンジメントの可能性を広げてきました。オーダーメイドのアレンジメント、ウェディングブーケ、インテリアの装花など、花をモチーフにしたデザインやサービスを幅広く展開し、“花”を通してお客様のストーリーを分かち合おうとしています。 「The Flower Company」はすべての人が幸せになって、その幸せを周りにも共有してほしいという信念のもと、創作活動を行っています。一人ひとりの幸せな瞬間に立ち会い、その美しい時間をドライフラワーに込めて、思い出とともに永遠に寄り添ってくれる存在です。

「優れたデザインとは、時代にとらわれることなく、そしてそれを身に付ける人もオリジナリティがあり、冒険心にあふれ、革新的である存在だと、私たちは考えます。」 グラフィックデザイナーのJoe Kwanと実業家のChris Chanが共同設立した腕時計デザインスタジオ「Anicorn」。現在は香港を拠点に世界を舞台に積極的に活動しています。デザイン、フォント、機械を融合することにより、シンプルで現代的な美学を表現し、高品質で唯一無二の時計を生み出しています。 “世界初の時刻が隠れる時計”でGOLDEN PIN DESIGN AWARDを獲得した「Anicorn」のデザインは、時間を示す数字が刻印されていない、ただひとつの針を配した腕時計です。人が腕時計を身に付ける目的のひとつは、未来に追いつくことかもしれませんが、「Anicorn」は“時が流れる”というコンセプトを、時計の文字盤上にグラデーションで表現し、“いま、この瞬間” に集中するというメッセージを伝えています。すべての時間がやがて消えてしまうものなのであれば、その一分一秒を最も美しい形で刻んでいきたいと「Anicorn」は考えています。

「ハンドメイドだからこそ生まれる温かさ。完璧ではなくても、唯一無二の仕上がりに。」 ハンドメイドの靴工房「AIKA HANDMADE SHOES」は繊細な手仕事で靴づくりをしています。素材選びから仕上がりまで、すべての過程にこだわり、お客さまに履き心地のいい靴を提供しています。 「AIKA HANDMADE SHOES」の靴ができるまでには3つのプロセスがあります。 1. 準備：靴ごとに最適な素材を吟味。素材の特性を活かし、その素材ならではの特徴を最大限に引き出します。 2. デザイン：お客さまと話し合い、ご要望の色合いやパターンを確認した上でデザインを行います。 3. 製作：製作の各工程をデザイナー自らが手がけ、完璧なフィット感を提供するために細部まで確認します。お客さまの足型に合わせて、靴型の微調整を行います。 この3つのプロセスを経てから「AIKA HANDMADE SHOES」の靴はようやく誕生するのです。履けばすぐにわかる心地よさでリピートが続出。「AIKA HANDMADE SHOES」の靴は単なるの靴ではなく、ポジティブで自由なスタイルを歩み出す最高の相棒として、共に前に歩んでくれます。

「オンラインで見つけた素敵なデザインを、デザイナーたちと一緒にオフラインで体験しましょう。」 Pinkoiはこれまでの8年間、質の高いライフスタイルへのこだわりを追求し、誰もか“デザインを通して理想の自分になれる”と信じてきました。オンラインでユニークなアイテムに出合うことで、それが特別な時を彩ったり、ワクワクする気持ちにさせてくれたり。そんなお手伝いができればとPinkoiは思っています。そんな中、デザインの精神をより感じてもらいたいという思いを込め、「Pinkoi Experience」というオフラインでの体験式ワークショップのサービスを立ち上げました。 「Pinkoi Experience」はデザイナーたちと提携して、さまざまなワークショップを展開しています。フラワーアレンジメント、フレグランス、イラスト、写真撮影など、デザイナーや職人の仕事を実際に見たり、触れたり、学んだり。ときには山や田園、秘境などの美しい場所で、デザイナーたちと一緒にすてきな時間を過ごすこともできます。 クラフトデザインが好きな方なら手作りの楽しさを、アウトドアが好きな方なら郊外でゆったりとした時間を、存分に味わうことができます。「Pinkoi Experience」で過ごした唯一無二の時間は、忘れられない思い出となるでしょう。